信州伊那谷へ
─石匠 守屋貞治の石仏を訪ねて─
なぜ、この地で石工が誕生したのか。
三代にわたり石仏造りの技を究めた守屋家の足跡。
(社)日本図書館協会選定図書
石に刻まれた仏像一体一体にはそれぞれに表情があり、語りかけてくるものがあり、石工の全人格が石仏という造形になって現れているという。私には想像もつかない世界の話である。「石仏一体一体の表情は確かに皆異なる」──私の今回の調査はこのことを納得することからの出発であった。できれば「表情やすがたを通して作者の人格を知る」──これらのことにも近づきたいと願った。