文芸社文庫NEO『余命10年』原作特設サイト

文芸社文庫NEO史上最大のヒット作となっている『余命10年』(小坂流加・著)。
刊行以来、いくつもの映像化オファーを見送ってきた本作が、2022年3月4日、ついに映画となり全国の劇場で封切られます。
本サイトではその原作にフォーカスし『余命10年』がたたえる魅力に迫ります。

作品について

余命10年

初版刊行から5年。2022年春、劇場映画としてファンの前に再登場する本作。
数々の涙、感動、祈り……、そのすべての原点はこの一冊から──。

死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ。 死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ。

20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。笑顔でいなければ周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。刊行後またたく間に10万部を突破し、SNSを中心にさらなる感動の輪を広げた涙より切ないラブストーリー。
2017年に第6回静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」大賞(実行委主催 静岡新聞社/共催 静岡放送)を受賞。

余命10年 memorial edition

大反響を呼んでいる“涙より切ない”ラブストーリー『余命10年』の映画化を記念してお贈りするメモリアルエディション。本作の著者・小坂流加さんも手に取った2007年の単行本発売当時のカバーデザインを受け継ぎ、淡いブルーの水紋を配した優しく美しい一冊。
小坂作品ファンなら、長く大切に手もとに留めたい必携の愛蔵版です。

応援の声

PROFILE

けんご小説紹介クリエイター/小説家

1998年生まれ。2020年11月末からSNSを使った小説紹介を始め、一年間で30万人以上の総フォロワー数を獲得。紹介した作品が10万部以上の重版を記録したこともある。大学一年生の頃に『白夜行/東野圭吾 著』を読んだことから読書の魅力に気づいた。読書歴は5年。現在は紹介だけではなく、小説の執筆活動もしている。

「仮に、あと10年しか生きられないとしたらなにをしますか?」

これは、僕が動画で『余命10年』を紹介させていただいたときの最初の一言です。その動画のコメント欄がすごく印象的でした。「余命10年? それだけ長ければ、なんでもできるじゃないか」と言う人もいれば、「たった10年しかないから、好きなことをして生きる」と言う人も。この作品を読んで僕が思ったことは、「想像ができない」というものです。

本作を初めて読んだのは、SNS活動を初めて間もない頃でした。類別をするならば、『余命10年』はライト文芸というレーベルに分けられると思います。僕はそれまで、ライト文芸を読んだことがほとんどなく、正直に話してしまうと、「SNSウケが良さそう」という軽い気持ちで読み始めました。当時の心境をもっと暴露してしまうなら、「また余命系の物語か」くらいだったと思います。しかし、読み進めていくうちに、他の作品とは異なる、妙な違和感を感じ始めたんです。

「この作品は、本当にフィクションなのだろうか?」

病により、主人公の高林茉莉が徐々に衰弱していくリアルな描写。10年と考えるのではなく、1日1日を噛み締めるように前向きに生きようとするものの、死への恐怖は消えずに、辛い日々を送る様子。そして、恋をしたとしても期限付きになってしまうため、想いを寄せる真部和人へ踏み出すことができない葛藤。「泣ける」という感想がかなり多い作品ですが、僕はそれ以上に「疑問」の方がずっと強かったです。読み終わってからも、ずっとモヤモヤしていました。どうしてこんなに現実味があるのだろう、と。そう思いながら、著者である小坂流加さんのことを調べてみました。その事実を知ったとき、ただの読者であるはずなのに、血の気が引いていくのがはっきりとわかったんです。これは本物の想いが込められた『魂の作品』だったのか──。誇張表現でもなんでもありません。本当に頭が真っ白になりましたね。

そして、少し時間が経ってからあることを思ったんです。
「SNS活動者として、この作品は多くの人に届けなければならない」
僕が手に取ったときの帯には「35万部突破!」と書かれており、すでに大ヒット作と言ってもおかしくありませんでした。それでも僕は、「この作品が少なくとも“35万人にしか”届いてないなんて、そんなのおかしい」と本気で思ったんです。
当時の僕の影響力はかなり小さく、フォロワーなど数字的にも乏しいものでした。いま考えると、ものすごいエゴですよね。偽善と呼ぶにも物足りないくらいだったと思います。結果的に、最初に紹介したときの反響は悲しいくらい小さなものだったんです。たかがSNS活動だろ、と思われるかもしれませんが、絶望するほど悔しかった記憶があります。それから僕は、『余命10年』を多くの人に届けるためにSNSで影響力を付ける努力をしました。作り話のように聞こえますよね。嘘偽りなく、全て本当です。そのくらい、僕にとっては大切でたまらない作品でした。こんなにも思い入れのある作品はなかなかありません。

初めて紹介した日から約2ヶ月。そろそろ胸を張って紹介してもいいかもしれないと思いながら、2021年2月21日に動画で2度目の紹介をさせていただきました。
紹介したときの言葉を全て文章にさせていただきます。

仮に、あと10年しか生きられないとしたらなにをしますか?
「余命10年」
先にお伝えしておきますが、この作品の著者 小坂流加さんは世を去られています。病状が悪化し、作品が文庫本として発売される3ヶ月前に逝去されました。この作品は主人公が難病により、10年の余命宣告をされ、命が途絶えるまで懸命に生きた様々な心情が事細かく描かれています。お気づきの方もいらっしゃると思いますが、この作品はフィクションでありながら、著者 小坂流加さんの本物の想いが込められている『魂の小説』なんです。初めて読んだときはあまりの衝撃に頭が真っ白になりました。僕の人生観を大きく変えてくれたこの作品。皆さんにも知っていただきたいと心から思います。

紹介動画は多くの方に拡散され、たくさんの人が『余命10年』を手に取るきっかけになってくれたとお聞きしました。それから少し経って、なんと映画化も発表。ひとりで大騒ぎしていました。涙が出るほど嬉しかったです。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。個人的なことも含め、たくさん綴らせていただきました。それでも、全く足りないくらいです。結局のところ、「読んでほしい」「観てほしい」これしか言うことができません。

最後に映画を観た感想を一言だけ。

「物語に込められた想いは、多くの人の心に届いていますよ」

書店員からの応援の声

  • 文庫化されたときに営業様から小坂流加さんのお話を伺い、展開したことを覚えています。あれからずっと売れ続けているのは「リアリティ」ではなく「リアル」な気持ちが物語に込められているからなのだろうと確信しています。これからも微力ながら沢山の方に伝えていくお手伝いをしていきます。

    BOOKSあんとく やまが店
    文庫担当者・古賀さん

  • 何気ない1日を、これからを大切にしたいと思えるお話です。毎日が辛い人、不安な人、楽しい人、充実している人、幸せな人。様々な全ての人にとって、ずっと横に置いておきたい、大切にしたい、そんな1冊になると思います。多くの人に届くべきこの作品に触れる人が、1人でも増えますように。

    紀伊國屋書店 名古屋空港店
    岡部さん

  • この本を初めて知った時、著者が亡くなられていることがまず衝撃だった。作品では、死に向き合う気持ち、周囲の人への感謝や喜び、怒りなど、気持ちの描写がリアルに描かれている。「ちゃんと生きて」というメッセージは自分へも言われているように感じた。映画と共に原作も是非読んでみてほしい。

    マルサン書店 サントムーン店
    川澄さん

  • 私にも、「ありがとう」「ごめんね」「好きです」と伝えたい人たちがいます。余命10年なんて、今の私とは無縁の話かもしれない。でも、茉莉の懸命に生きる姿は、これから先10年の私の姿と重なっていたい。
    この物語は、自分の人生と向き合う勇気をくれる作品です。

    未来屋書店 大高店
    小林さん

  • 映画化、本当におめでとうございます。映画「余命10年」は、等身大の切ない茉莉ちゃんが主人公ですが、書籍「余命10年」は、強くて儚い茉莉ちゃんが主人公です。「死ぬ」物語じゃなくて、「最期まで生きる」物語。映画を観た後、きっと、もう一度読み返したくなるはずです。

    TSUTAYA 八尾老原店
    長岡さん

  • 恋をするには長すぎる、愛を紡ぐにはあまりに短い、10年という月日。余命という、抗えない結末、刻々と迫るその時。どのような選択をしても、きっと後悔は残してしまうのだとしても、懸命に生きた彼女は、生きていてよかったと思い、旅立ったのだ。そう願わずにはいられない。

    大垣書店 イオンモール堺鉄砲町店
    藤本さん

  • もし自分が余命10年と宣告されたら…残りの人生をどう生き、何を残すことが出来るのだろう。茉莉ちゃんのように強く生きたいと思うのだろうか。あたり前の毎日をすこしだけ立ち止まってゆっくりと歩いてみようと思った。

    未来屋書店 新瑞橋店
    板倉さん

  • 茉莉が命を削って歩んだ10年は、どこにでもある「普通の毎日」がどれだけ尊く儚いものかを教えてくれました。この作品が生きることに悩み、一歩を踏み出せない人たちの背中を押すきっかけになりますように。

    紀伊國屋書店 堺北花田店
    三石さん

  • 限られた命のなかで何をするか? 何をあきらめるか? 何気ない日々の暮らしがとても尊いものだと気付かされます。とても切ない物語ですが不思議と悲壮感はなく、静かな感動で満たされます!

    マルサン書店 仲見世店
    増田さん

  • 茉莉が精一杯生きた時間が切なくて愛おしく、いつの日か終わりを迎える人生、限りある時間を誰とどう過ごすか考えさせられる一冊でした。

    水嶋書房 くずはモール店
    Nさん

  • 彼氏にも彼女にも、お母さん、お父さん、家族にも、友人にも観てもらいたい。読んでもらいたい。感じてもらいたいと思いました。

    紀伊國屋書店 プライムツリー赤池店
    中島さん

  • 映画と原作、どちらを先に…とはいつもまよいますが、この作品は、映画と小説で1つの作品だと思いました。

    ジュンク堂書店 名古屋店
    二村さん

  • 余命を宣告された本人と家族の覚悟と愛を感じました。

    紀伊國屋書店 梅田本店
    下堂さん

  • 「次なんてない」と思える人に、私も出会えているのだろうかと考えました。

    有隣堂 セレオ八王子店
    佐藤さん

  • 映画化にあたり、更に多くの読者の皆様に届けることが我々、出版業界人が出来る唯一で最大の恩返しだと思います。

    トーハン
    細井さん

  • 余命を宣告されたら、自分だったらどうするのかと、考えさせられる作品でした。小坂流加さん自身の体験等も、含まれているのかと考えながら、よりリアルに見る事が出来ました。最後の和人と別れるシーンや、通夜のシーン等は泣けました。

    BOOKSあんとく みづま店
    本部門主任・田中さん

  • 原作の設定を変更して、原作者小坂流加さんの生きた証を映画に!! 小説を読んでから映画館に行っても、映画を観てから小説を読んでも、何度でも読み返せる作品です。
    大切な物があるほど死が怖くなるが、悔いなく精一杯生きたい。心から、そう思った。

    未来屋書店 長久手店
    加藤さん

  • 余命を告げられ、最初に殺した恋愛感情、それでも人を好きになった、悲しい結末が待ってるとしても。遺して逝く人の想い、遺されていく人の想い。そのどちらも理解できる気がする。所々に出てくる茉莉(小坂さん)の本心。読み進めていくうちに涙が止まらなくなりました。もっと多くの人に読んでほしいです。

    BOOKSあんとく あらお店
    本部門主任・藤丸さん

  • 若くして余命を告げられた彼女の、諦めて、諦めなかったその生き様は今でも心に刻み込まれています。残酷さをまざまざと感じさせられつつもどこか美しい、ひと一人、命を賭した生はこれほどまでに輝けるものかと圧倒されました。作品について小坂先生に何ひとつ伝えたくても伝えられないこの現実が、何よりも残酷だと思います。

    紀伊國屋書店 グランフロント大阪店
    豊永さん

  • 試写会に参加させていただいてから、原作が気になりすぐに読みました。限られた時間の中で一生懸命に生きている姿は切ないと同時にとても眩しく感じました。人はいつか死ぬと頭ではわかっているのに時間は無限にあるかのように過ごしている自分に気づかされ、ありきたりな言葉になってしまいますが今を大切に、そして周りの大切な人を大切にして生きていきたいと思わせてくれました。

    蔦屋書店 名古屋みなと店
    藤原さん

  • 原作の素晴らしさをそのままに、そして映画ならではの躍動感を溢れさせた傑作です。原作と映画。そう。それはまるで、不死を二人でわかち合い、そして星座となったギリシャ神話のジェミニに似ている。生まれは同じだが、違う魅力を持つ二人は、互いを思いそして天に昇った。それを私たちは確かに見た!星座を仰ぎ見るように映画に投影された茉莉と和人の気持ちを…。主人公たちに共感する10代・20代。姉の気持ちで見守る30代。そしてすべての親がやり切れなさに涙する映画。原作を読んでから映画を見たときに気づく事、そして映画を見てから原作を読んで理解する事がこれほどある作品はあまりないだろう。

    谷島屋 ららぽーと沼津店
    小川さん

キラリ、みつけた!文芸社文庫NEO

まだ出会っていなかったけれど、ちゃんと、しっかり、面白い。わたしを変えてくれるのは、そんな作家たちだと思う。
自由な感性で創作した作品を、慣習にとらわれずに届けてくれる。
輝かしい未来と限りない可能性を感じさせる新しい書き手たちと人気イラストレーターが共鳴したとき、セカイはもっと、光り輝く。
NEO──それは、新しいこと。文芸社から、新しいエンタテインメントがうまれます。

文芸社文庫NEO作家への門はただひとつ!「文芸社文庫NEO小説大賞」へのエントリー。

この賞からいくつもの“未来”が飛び出しています!

第8回文芸社文庫NEO小説大賞

NEO──それは、新しいこと。
第8回文芸社文庫NEO小説大賞作品募集開始!
「輝かしい未来」と「限りない可能性」を感じさせる書き手の登場をお待ちしています。

2017年の文芸社文庫NEO創刊からの歩み

その当時、まだまったくの無名レーベルだった文芸社文庫NEO。そんな黎明期に名を連ねてくれた小坂流加さんによる『余命10年』は刊行後瞬く間に版を重ね、いまや文芸社の「看板」ともいえる作品となりました。SNS上で話題を広げロングセラーとなった本作は映画化も決定し、同じく小坂さんの遺稿を編集した第2作『生きてさえいれば』もまたベストセラー街道をひた走り、全国津々浦々に感動の輪を広げています。

この、いまもっとも勢いある小説レーベル「文芸社文庫NEO」を舞台に、新しい才能を発掘すべくスタートした文芸社文庫NEO小説大賞。歴代受賞作も着実に読者を獲得し小説市場での存在感を高めています。年に一度、11月ごろより約4か月に渡り作品を募るこの小説大賞では、まだ出会っていなかったけれど、ちゃんと、しっかり、おもしろい──そんな“キラリ”と光る才能を求めています。大賞作品は、いまをときめく新鋭のイラストレーターによるイラストがカバーを飾り小説界デビュー。まさにいま旬を迎えようとするフレッシュな書き手と人気イラストレーターが共鳴したとき、セカイはもっと、光り輝くと信じて……。文芸社文庫NEO小説大賞には、小説を愛して止まない者たちのそんな願いが込められているのです。

これまでの文芸社文庫NEO小説大賞

文芸社文庫NEO小説大賞の過去の回は、いったいどのような結果となり、どのような作品が新作としてこのレーベルに名を連ねることになったのでしょう。
ご応募をお考えの方にとっては、歴代受賞作の講評や総評を振り返り、創作上のヒントを探すこともまた受賞に向けた一手となるかもしれません。
※刊行時に一部改題・改名されてリリースされているタイトルもございます。

第7回文芸社文庫NEO小説大賞

  • 神様のレストランで待ち合わせ
  • 大賞『神様のレストランで待ち合わせ』

    橘しづき(たちばなしづき)

    ここは人生の最後にもう一度会いたい人と待ち合わせをするレストラン。たった一人にだけ会えるこの場所では、皆あたたかな思い出を胸に、期待を込めて相手を待つ。すぐに会うことができる人もいれば、ずっと待ち続ける人もいて──。読み終わったあと、世界が少し愛おしくなる、人生のきらめきを鮮やかに描いた、運命の人との7つの再会を描く連作短編。(受賞時のタイトルは『君を待つひと』。)

    ここは人生の最後にもう一度会いたい人と待ち合わせをするレストラン。たった一人にだけ会えるこの場所では、皆あたたかな思い出を胸に、期待を込めて相手を待つ。すぐに会うことができる人もいれば、ずっと待ち続ける人もいて──。読み終わったあと、世界が少し愛おしくなる、人生のきらめきを鮮やかに描いた、運命の人との7つの再会を描く連作短編。(受賞時のタイトルは『君を待つひと』。)

第6回文芸社文庫NEO小説大賞

  • 弁当男子の白石くん
  • 大賞『弁当男子の白石くん』

    月森乙(つきもりおと)

    南雲古都は高校2年生。最近、母親が彼氏を作って家から出ていってしまい、自分は捨てられたと思ってちょっと病んでいる。そんなある日、ひょんなことからクラスでも目立たない地味な男子の白石くんに、毎日おいしいお弁当を作ってもらえる日々が始まった。白石くんは神? だけど古都は、「本当の白石くん」のことを少しずつ知ることになる──。

    南雲古都は高校2年生。最近、母親が彼氏を作って家から出ていってしまい、自分は捨てられたと思ってちょっと病んでいる。そんなある日、ひょんなことから地味な男子の白石くんに、毎日おいしいお弁当を作ってもらえる日々が始まった。だけど古都は、「本当の白石くん」のことを少しずつ知ることになる──。

第5回文芸社文庫NEO小説大賞

  • 死神邸日和
  • 大賞『死神邸日和』

    久頭一良(くとういちら)

    母親の都合で引っ越してきた高2の楓。新しい家の近所には、死神と呼ばれる風変わりな老女が住んでいた。今にも死にそうな犬を連れた死神。興味を持ち声をかけた楓が気づいた死神の正体とは…。テストを放棄した少年、迷子の小学生、失くしたお守りの行方、そして死神の秘密──日常に転がる小さな謎と思春期の少女の葛藤を描いた青春ミステリ。(受賞時のタイトルは『死神のおばあさん』。)

    母親の都合で引っ越してきた高2の楓。新しい家の近所には、死神と呼ばれる風変わりな老女が住んでいた。今にも死にそうな犬を連れた死神。興味を持ち声をかけた楓が気づいた死神の正体とは…。日常に転がる小さな謎と思春期の少女の葛藤を描いた青春ミステリ。(受賞時のタイトルは『死神のおばあさん』。)

第4回文芸社文庫NEO小説大賞

  • 笹井小夏は振り向かない
  • 大賞『笹井小夏は振り向かない』

    青田風(あおたかぜ)

    夢もない、やる気もない、進級すらアヤシイ高二の来夢。楽しいのは仲間と音楽をやっている時だけ。そんな彼に母親が連れてきた家庭教師は大学生の笹井小夏。奇抜なファッションに、突飛な言動、不思議ちゃんな小夏に振り回され反発する来夢だが、次第にその魅力に引き込まれていく。来夢と小夏、仲間達がそれぞれ一歩ずつ成長していく青春群像劇。(受賞時のタイトルは『ココロあるく』。)

    夢もやる気もない、進級すらアヤシイ高二の来夢。そんな彼に母親が連れてきた家庭教師は大学生の笹井小夏。奇抜なファッションに、突飛な言動、小夏に振り回され反発する来夢だが、次第にその魅力に引き込まれていく。来夢と小夏、仲間達が一歩ずつ成長していく青春群像劇。(受賞時のタイトルは『ココロあるく』。)

第3回文芸社文庫NEO小説大賞

  • 月曜日が、死んだ。
  • 大賞『月曜日が、死んだ。』

    新馬場新(しんばんばあらた)

    目覚しのアラームが鳴り、スマホの画面を確認した。そこに表示されていたのは「火曜日」の文字。おかしい、今日は月曜日のはず!! 飛び起きたナカガキがカレンダーを見ると、あるべきはずの曜日が消えていた。薄れていく月曜日の記憶、おかしな宗教団体、そして元カノの存在。死んでしまった月曜日の悲しみに気づき、元の世界を取り戻せるのか。

    目覚しのアラームが鳴り、スマホの画面を確認した。そこに表示されていたのは「火曜日」の文字。飛び起きたナカガキがカレンダーを見ると、あるべきはずの月曜日が消えていた。月曜日の悲しみに気づき、元の世界を取り戻せるのか。

第2回文芸社文庫NEO小説大賞

  • バタフライは笑わない
  • 大賞『バタフライは笑わない』

    北川ミチル(きたがわみちる)

    競泳選手として将来を有望視されていた夏子。高校生になったばかりのある日を境に彼女の生活は一変した。他人の視線に怯え、引きこもる日々。そんなある時、夏子は小学校の同級生・沙耶花と偶然再会する。以前とは違う生き生きとした沙耶花、その独特のペースに夏子は巻き込まれてしまう。実は沙耶花は…!? 少女の心が解き放たれる、真夏の三日間の物語。(受賞時のタイトルは『笑わないジャックナイフ』、筆名は井川一。)

    競泳選手として将来を有望視されていた夏子。高校生になったばかりのある日を境に彼女の生活は一変した。他人の視線に怯え、引きこもる日々。そんなある時、小学校の同級生・沙耶花と偶然再会し、その独特のペースに巻き込まれる夏子は……。(受賞時のタイトルは『笑わないジャックナイフ』、筆名は井川一。)

  • 若者たち
  • 特別賞『若者たち』

    玉木レイラ(たまきれいら)

    学生運動が盛んだった1973年、大学では講堂建設に反対する過激的集団「愛と平和」による活動が活発化していたが、僕はそれを尻目にアメリカン・シネマやフォークソングにのめりこんでいた。ある日、「愛と平和」のカリスマ的リーダーの呼びかけにより、講堂に立てこもった学生たちは、周囲を取り囲む警察と対峙する。僕はその様子を、ひそかに恋心を抱く同級生のサチコと見物する。学生運動の意味とは何だったのか。『いちご白書』の時代を、新たな感性が描き出す。

    学生運動が盛んだった1973年、大学では講堂建設に反対する過激的集団「愛と平和」による活動が活発化していた。それを尻目に、アメリカン・シネマやフォークソングにのめりこむ僕だったが──。

第1回文芸社文庫NEO小説大賞

  • あかね色の空に夢をみる
  • 大賞『あかね色の空に夢をみる』

    吉川結衣(よしかわゆい)

    同級生・宮里の突然の死を未だ受け入れられない茜は、彼女との思い出を繰り返し夢に見ていた。家族との問題に苦しみながらも、自分が変わってしまえば宮里を本当に失くしてしまいそうで、一歩を踏み出すことができずにいた。茜の葛藤を描いた青春小説。第1回文芸社文庫NEO小説大賞受賞作品『あかね色の空に君を想う』とその後の物語『思い出のハンバーグ』を併録。(受賞時のタイトルは『赤とんぼ』。)

    同級生・宮里の突然の死を未だ受け入れられない茜は、彼女との思い出を繰り返し夢に見ていた。家族との問題に苦しみながらも、自分が変わってしまえば宮里を本当に失くしてしまいそうで、一歩を踏み出すことができずにいた。茜の葛藤を描いた青春小説。(受賞時のタイトルは『赤とんぼ』。)

高校在学中に初代大賞に輝いた吉川結衣さんをはじめ歴代の受賞者が、それぞれのカバー制作を担う新進気鋭のイラストレーターたちとのコラボレーションで世に羽ばたいています。次にその座を射止めるのは、もしかしたらあなたなのかもしれません──。

PAGE TOP