チョコレイトの夜
激流を生きる若者達を繊細な感性で描く!
『オルゴール』の著者が贈る渾身の新作。
(社)全国学校図書館協議会選定図書
突然、友達がいなくなった。半月が経ち、美術と文学が好きな子どものような笑顔をした友達をさがそうと、ぼくは動き出した。小説研究会のサークル室で、詩の朗読会で、彼のたどってきたあまりにも辛く過酷な過去を知る。いじめと自殺の連鎖が報道される中、ぼくは彼を信じて待っていた。──自分自身から逃げていることに気づいたとき、人は変わることができる。でも、許すことは勇気がいる。正しいことをするには強さがいる。未来に悩む「ぼく」達のほろにがい青春が、美しい物語になっていく。