ガキバラ
首斬り役人の与太。脱藩浪士で人斬の佳一。
幕末を舞台に二人のガキバラが辿る運命は。
「第2回草思社・文芸社W出版賞」文芸社金賞受賞作品。首斬り役人の跡継ぎとして剣の修練に励む与太は、乱暴に遭い心を失った幼馴染のさやを支えて生きることを決意する。与太の親友の佳一は身を立てるため脱藩し、動乱の京で剣をふるうが、ある事件をきっかけに破滅していく。まったく異なる未来を選びつつも、同じように己を高め、同じように人を愛し、同じように愛を喪失した二人のガキバラ─無知で生意気な子どもたち─の魂の彷徨を描く。