【文庫】人生の秋に恋に堕ちたら
女と男、それぞれの秘密
50代にとって恋とは何なのか。
もう若くはないと思っていた男女の前に現れた恋人!
「オレだって若くない」裕一の目の奥が光っていた。自分に欲望を抱いている男の目を久しぶりに見て、沙織は息を呑んだ。五十歳直前、この年齢になって男から、「ほしい」と思われているのは衝撃だった。その衝撃が強すぎて、それ以上、言葉を発することができない──アラフィフ、やるせなさ、過去、今、人生、残照。これが最後の恋なのか。九つの恋のエチュード。文庫オリジナル!