【文庫】紫式部の一人娘
己の力で確固たる地位を築いた
紫式部の娘・賢子の目を通して平安女性達の生き様を描く。
女流文学界の最高峰、賀茂斎院に出仕し、都に名の通った女流歌人である斎院中将。13歳で藤原教通と結婚し、ひたすらに子を産むことを求められ命を削った藤原公任の娘。天皇を寝とるという野望に挑むべく宮仕えを決めた、美貌と才能と度胸をもつ藤原隆家の孫娘、元子女王。三者三様の生き様を紫式部の娘・賢子は冷静に見極めて、己の道を決めていく。平安の世を必死に生きる女達の物語。