スミレはカヲル
余命宣告をされた老婦人と孤独な二人の少年が
生きづらさの中で見つけた「愛」の物語。
余命宣告をされ、いつ死んでもいいと思っていたカヲルは寂しさを紛らわすために行ったショッピングモールのフードコートで、同級生に絡まれるマナトを見かける。彼は母と弟を目の前で亡くしていた。さらに、アルコール依存症の母を支えるヤングケアラーのリョウも加わった三人の時間が、それぞれに希望をもたらしていく。愛知県教育振興会「児童文学賞」受賞『水玉もようの熱帯魚』併録。