星を見上げて
─日本海軍気象少尉と大社基地のあの夏─
太平洋戦争の最中、気象データは軍の〈極秘情報〉となった。
その時海軍気象少尉は……。
島根県出雲市に、昭和20年春に突貫工事で造られ今も姿を残す旧海軍大社基地滑走路がある。敗戦が色濃くなったあの夏、ここから最後の爆撃機「銀河」が南に向けて飛び立った。彼らは果たして無事帰還できたのか──。観測される日々の気象データが軍の〈極秘情報〉となるなか、ある海軍気象少尉の目を通して描かれた、太平洋戦時下における軍人たちの生きざまとその人間模様。 【初版本ご購入の読者様へ】