水に溺れて花は咲く
咲子を甘やかし放題の水海。
自信がない咲子には何故だかわからない、恋人じゃないのに。
「もし死に方を選べるなら、水海(あなた)の毒で」小説家の咲子は、幼少時の母とのやりとりから、自分を好きだと思えなくなっている。そんな咲子の家に当たり前のようにいりびたる水海は、咲子を、かわいい、素敵だとかいうのだが、咲子には信じられない。ほかにもいい人がいるのにと思ってしまう。「恋人でもないのに、甘ったるく、胸が苦しくなる、この関係は一体なんだろう…?」