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2025年04月10日 書籍紹介
『銀座久兵衛 頂のない山を登りつづける』読みどころ
創業昭和10年12月1日──。以来、銀座久兵衛は日本を代表する寿司店として、長年にわたり江戸前寿司の伝統を守りつづけてきました。その創業90周年を記念し刊行される本書は、「握り一筋、生涯現役」を胸に誓う二代目主人・今田洋介氏の語りで、同店に脈々と受け継がれる経営哲学を深く掘り下げた一作となっています。
読みどころ1.久兵衛の伝統と革新──に触れる
初代・今田壽治氏が築いた基盤のうえに、今田洋介氏が現代のニーズに応じた革新を加え、提供食材の選定や提供方法において、いまなお久兵衛は現代の寿司文化に大きな影響を与えつづけています。従来の江戸前寿司のスタイルにとらわれることなく、ウニを持参した客の求めに応じて軍艦巻きを考案したのは有名なエピソード。いわゆる「CS / Customer Satisfaction」という言葉が誕生するはるか前から顧客満足度を重視し、従業員の働く環境改善にも力を入れ、老舗の名店の地位に甘んじることなく先駆的な取り組みで進化を遂げてきました。そんな久兵衛の伝統と革新に本書は迫ります。
読みどころ2.久兵衛の技術とそれに魅せられた人々──に触れる
久兵衛の板前たちは、ただ寿司を握るだけでなく、「エンターテイナー」としての役割を果たし、料理を通じて感動を与えることを目指しています。彼らがもてなす最高の顧客体験を裏づけるのは、素材本来の味を引き出すべく、厳しい修業を経て身につけた技術。本書には、先代・壽治氏の技術に魅せられた北大路魯山人や志賀直哉といった文化人、東條英機や鮎川義介など歴史上の人物や財界の重鎮、また二代目・洋介氏の時代になると、名だたるハリウッド俳優や総理大臣、米大統領にまつわる貴重なエピソードが多数ちりばめられています。
読みどころ3.久兵衛イズムの源泉「現場第一主義」──に触れる
今田洋介氏率いる久兵衛では「現場第一主義」をモットーに、すべてのサービスを見直し、継続的な改善を図ってきました。顧客の期待を超える体験(CX / Customer Experience)を提供するために、現代でも高級寿司店ではしばしば見かける「時価」をいち早く取りやめ、メニューの透明性を高めるべく価格設定の明確化を進めました。板前をはじめとするスタッフのひとりひとりが高いホスピタリティをもち、常連客や一見さんの区別もなく、どんな顧客にも最上のおもてなしをもって接する清々しい久兵衛イズムが本書の随所に光っています。
読みどころ4.久兵衛の未来への挑戦──に触れる
太平洋戦争以後で考えると、日本の社会構造をもっとも揺るがせたのは、2020年初頭にはじまった新型コロナウイルスによるパンデミック。久兵衛もまたその影響を大きく受けながら、外部環境の変化に柔軟に対応し、品質を維持するための努力を重ね、持続可能な経営を追求する数年を過ごしました。今田洋介氏は創業100年を迎えるこの先10年を見据え、次世代の育成にも注力し、若手板前たちが自信をもって活躍できる場を構築することに心を砕いてきました。そうした銀座久兵衛の未来を創造する、BCP(事業継続計画)やSDGs(持続可能な開発目標)につながる先進的でしなやかな組織戦略も本書には描かれています。
『銀座久兵衛 頂のない山を登りつづける』もくじ
第一章 昭和〈伝統〉編
出会いと先代の心意気が久兵衛をつくる
1.初代・今田壽治が銀座に久兵衛を開く
2.食の巨人・北大路魯山人先生との出会い
3.名門ホテルから相次いで出店依頼が舞い込む
4.初代・今田壽治の思い出は今も鮮やかに
第二章 平成・令和〈改革〉編
従業員の満足なくしてお客様の満足なし
1.価格がわかる寿司屋で安心して楽しい食事を
2.久兵衛では常連さんも一見さんも同じ
3.飲食業界の遅れている労働環境を変える
4.顧客ヒストリーがお客様との絆を生む
5.寿司の美味しさが世界中から注目される
第三章 未来に受け継ぐ久兵衛イズム編
創業九〇周年の、その先を目指して
1.老舗は必ずしも名店に非ず
2.久兵衛の板前は五つの心得を胸に刻む
3.板前はエンターテイナーであれ
4.大切なのは緊張感、味は砂上の楼閣
5.サービスには人柄も重要
6.経営者には変化を感じ取る感性が必要
巻末座談会
ベテラン板前たちが語る 久兵衛の赤い糸でつながれて──
おわりに
現場第一主義、率先垂範、握り一筋で六〇年、次代に伝える
著者プロフィール
今田 洋介(いまだ ようすけ)
1945年生まれ。東京・銀座で育つ。神戸・三宮で修業を積んだのち、1965年、銀座久兵衛に入店。初代の今田壽治氏について久兵衛の経営に参画する。1985年、初代の逝去に伴い、二代目主人となる。店を盤石にするため、経営の拡大に尽力。銀座本店、新館、そしてホテルオークラ(東京)、ホテルニューオータニ本館、タワー館(ともに東京)、帝国ホテル(大阪)などにも出店。
2012年、厚生労働省が卓越した技能者に与える「現代の名工」に選ばれる。
香港、ソウル、アムステルダム、ジャカルタなど海外の提携先も多く、安倍晋三首相(当時)に同行してモスクワ、ワルシャワ、パリで開催された北大路魯山人展などに出向き、近年では2020年の東京オリンピック招致のために、ロンドンに赴く。
著書に『銀座久兵衛 こだわりの流儀』(PHP研究所)、『英語で紹介する寿司ハンドブック』(ナツメ社)、『鮨のすべて:銀座久兵衛 変わらぬ技と新しい仕事』(柴田書店)がある。
書籍情報
書名:銀座久兵衛 頂のない山を登りつづける
著者:今田 洋介
定価:1,650円 (本体 1,500円)
判型:四六並
ページ数:180ページ
発刊日:2025/05/15
ISBN:978-4-286-25605-4
口絵撮影:大江弘之
本文デザイン:鈴木伸弘
取扱書店
インターネット書店:4月10日(木)の情報解禁より順次予約開始
全国の各書店実店舗:5月15日(木)より首都圏各所大型書店より順次配本
※店頭在庫がない場合は書名やISBNにてご注文いただけます。
※首都圏エリア外の地方書店への配本は、流通の状況により翌週5月19日(月)以降となる見込みです。
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