旅する町医者 まだまだ修学旅行,篇
心の少年よ 書を携えて 野に出よう──
ふと旅に出ては想いを巡らす軽妙エッセイ第3弾。
物流の中継点であった関宿/平将門ゆかりの寺社/古井由吉や大岡昇平、谷崎潤一郎を読んで散策する用賀、武蔵野や水無瀬/中世の現場に立ってみたいと鎌倉街道へ……と「修学旅行」は続く。ふと旅に出ては思いを巡らす作者の、軽妙洒脱な中にある深い思索。思い出の地デンマークが舞台の映画、見直した小津映画、懐かしいジャズの調べも。歴史や食、音楽に彩られた変幻自在のナラタージュ。