それぞれの出版体験

Road to publishing

出版という考えたことのない世界。

片島 定子さん

「ママ、お願い! こんなに待っているんだから、早く出てきてっていって!」

ママのおなかに赤ちゃんがいることを知った4歳の女の子は、もう待ちきれません。赤ちゃんが生まれてくるのを、どれほど首を長くして待ったことか。純粋な思いの丈をお母さんにぶつける少女は、しかしきちんと「お姉ちゃん」へと成長していくのです。

本作『赤ちゃん どこなの』は、妹となる赤ちゃんの誕生をきっかけに、ひとりの女の子が成長する姿を描いた物語。大人には思いもよらない少女の発想に心打たれる愛らしい絵本です。

出版した片島定子さんに、出版について、ご家族についてコメントをお寄せいただきました。

文芸社との出会いによって、「出版」というそれまで考えたことものない世界に足を踏み入れ、誰よりも驚かされているのが今の私です。制作段階も新しい体験の連続でしたが、そうした未知の領域への旅は、刊行後の今も続いているように思います。

私の作品『赤ちゃん どこなの』は、家族をはじめ様々な方の力を借りて一冊の本になりました。それと同じように、人もまた、この世に送り出される時、神様の一押しによって、己の歩む道が決まるものなのでしょう。

そうして気がついてみると、暖かい家族が自分を取り囲んでいるのです。誰もが、そこから一歩一歩、己の道を歩みはじめます。私自身も、ひたすら道の歩み方を懸命に学び、私なりに成長したつもりです。

暖かい環境の中で、時には優しく、時には厳しく育てられたこと、そうした人生であったことに、あらためて感謝します。さらに嫁ぎ先の方々との出会いにより、新しい家風を覚え、多くを学び、ぬくもりの中で今暮らせていることに、今の私があることに、心から感動しております。

一路の我が道です。お迎えのこないうちに、幼かった頃を振り返り、苦笑しつつ、私が体験した大きな感動を「本」にしました。支えてくださった、多くの方のお力添えに心から感謝です。

謙虚でまっすぐなお気持ちを語ってくださった定子さん。その言葉の向こうには、ご自身の置かれた環境に正面から向き合い、それに「感謝する」人生の哲学が窺えます。生きていく上でのそうした姿勢の大切さを、あらためて教えていただきました。
片島さん、ありがとうございます。

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